「お問合せフォームの内容をどうやって効率的に管理すればいいのだろう」
「スプレッドシートにまとめたいけれど、手作業は大変」
このようなお悩みはありませんか?
お問合せフォームとスプレッドシートを自動連携することで、情報の整理・共有・分析が格段に楽になります。設定もノーコードで可能なため、専門知識がなくても導入できます。
この記事では、フォームとスプレッドシートをつなぐ方法やおすすめツール、さらに業務効率化につながる活用術をわかりやすく解説します。フォーム管理に課題を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
お問合せフォームを設置することで、顧客からのメッセージや相談内容を受け取ることができます。ただし、そのデータをどのように整理し、管理するかによって、業務の効率に大きな差が生まれます。 中でも注目されているのが、フォームで受信したデータをスプレッドシートに自動で展開する方法です。これにより、情報の取りこぼしを防ぎ、管理の手間も大幅に削減できます。 まずは基本となる「お問合せフォームのデータとは何か」から順に、メリットや自動化の必要性まで、段階的に理解を深めていきましょう。
お問合せフォームのデータとは、ウェブサイト上に設置された入力欄に、訪問者が記入した情報のことです。例えば以下のような項目が含まれます。
これらは「ユーザーからの直接の入力情報」であり、会社にとっては貴重なコミュニケーション手段です。手動で確認しても問題はありませんが、件数が増えると処理が追いつかなくなります。 そのため、入力されたデータをわかりやすく一覧にして管理できる形に変換する必要があります。 フォームに入力された内容は、そのままだと見落としや重複の原因になります。そこで活用したいのがスプレッドシートです。次の項目では、そのメリットについて詳しく解説します。
お問合せフォームの内容をスプレッドシートに展開すると、次のようなメリットがあります。
たとえば、月ごとのお問合せ件数を集計したり、特定のキーワードを含む内容だけを抽出したりといった作業が、スプレッドシートなら簡単に行えます。 メールで個別に届くお問合せ内容は、見逃しや対応漏れが起きやすくなります。一方、スプレッドシートにまとめることで、管理が一元化され、業務のスピードと正確性が大きく向上します。 つまり、スプレッドシートへの展開は、情報の見える化とチーム全体での共有を可能にする強力な手段なのです。
お問合せデータをスプレッドシートにまとめる方法には、「手動」と「自動」の2種類があります。 手動とは、メールで届いた内容を1件ずつ手入力する方法です。一方、自動とは、フォームに入力された内容がスプレッドシートに自動で記録される仕組みです。 自動化をおすすめする理由は、以下のとおりです。
手動では、コピー&ペーストのミスや入力漏れが頻発します。毎日の作業が積み重なると、時間も労力も大きな負担になります。 自動化することで、正確に、すばやく、そして誰でも同じようにデータを扱えるようになります。 業務効率を上げたいのであれば、早い段階で自動化の仕組みを取り入れるべきです。次章からは、具体的なツールや設定手順について紹介していきます。
お問合せフォームとスプレッドシートを連携させるには、ツールの選定が重要です。手間をかけずに自動化を実現するためには、最初からスプレッドシートと相性の良いフォームサービスを使う必要があります。 ここでは、実際に多くの人が使っているおすすめのフォームサービスを3つ紹介します。それぞれの特徴とメリットを確認することで、自社の目的に合ったサービスを選ぶ手助けになります。
Googleフォームは、スプレッドシートと最も相性が良いフォームサービスです。特別な設定をしなくても、回答内容が自動的にスプレッドシートに記録される仕組みが用意されています。 この連携の強みは次のとおりです。
使い方も非常に簡単です。Googleフォームを作成し、画面上部にある「回答」タブから「スプレッドシートのアイコン」をクリックするだけで、自動的に連携されます。 初心者でもすぐに使いこなせるこの組み合わせは、費用をかけずにデータ管理を自動化したい人に最適な選択肢です。
formrunは、企業向けに設計された高機能なフォーム作成ツールです。特に、お問合せ管理や営業支援を視野に入れた運用に強みがあります。 formrunでは、次のような方法でスプレッドシート連携が可能です。
Zapierとは、異なるツール同士をつなぐ自動化ツールのことです。formrunとGoogle SheetsをZapierでつなぐことで、formrunに届いたデータを即時でスプレッドシートに記録できます。 formrunは、データの可視化やメール通知なども充実しており、業務フローを一括で効率化したい場合に向いています。
Typeformは、デザイン性に優れたフォーム作成ツールです。選択肢が動的に変化するなど、回答者にとって使いやすい画面構成が特徴です。 このサービスでは、Google Sheetsとの直接連携機能が標準で用意されています。設定も非常にシンプルです。
これだけで、フォームに入力された内容が自動でスプレッドシートに追加されていきます。 視覚的に美しいフォームを使いたい人や、ユーザー体験を重視した設問設計を行いたい企業には、Typeformが非常に有効です。
Googleフォームは、誰でも簡単にお問合せフォームを作成できる便利なサービスです。特に、Googleスプレッドシートとの連携機能が標準で備わっているため、入力されたデータを自動で一覧管理することが可能です。 ここでは、Googleフォームの作成からスプレッドシートへの紐付け手順、データの確認方法、うまく反映されないときの対処法まで、段階を追って説明します。
Googleフォームを使ったスプレッドシート連携は、初めての方でも迷わず設定できます。以下の手順で操作してください。
この操作を行うことで、フォームに送信された内容がリアルタイムでスプレッドシートに保存されるようになります。初回の設定のみで済むため、2回目以降は特別な操作は必要ありません。 操作に迷いがない設計のため、初心者でも安心して導入できます。
Googleフォームとスプレッドシートを連携すると、送信された回答はスプレッドシートにすぐ反映されます。確認方法はとても簡単です。
この仕組みでは、フォームが送信されるたびに、Googleのシステムがデータをバックグラウンドでスプレッドシートに書き込む処理を行っています。 誰かがフォームに入力した直後にスプレッドシートを開けば、すでに最新の情報が追加されているのが確認できます。人の手を介さずに済むため、見逃しや入力ミスの心配もありません。 常に最新のデータをスプレッドシートで確認できることで、対応の迅速化と業務の効率化が実現します。
まれに、フォームを送信してもスプレッドシートにデータが反映されないことがあります。その原因と対処法を以下にまとめました。
これらの対処法を試しても解決しない場合、Googleのサポートページを確認するか、別のフォームとスプレッドシートでテストしてみると問題の切り分けがしやすくなります。 不具合の原因を一つずつチェックし、確実に連携設定を再構築することが重要です。
Googleフォーム以外のフォームサービスを使いたい場合でも、スプレッドシートとの自動連携は可能です。formrunやTypeformのようなツールでは、標準では自動連携が備わっていないこともあります。 そのような場合は、「Zapier」や「Make(旧Integromat)」といった外部ツールを使うことで、フォームとスプレッドシートをつなぐ自動化が実現できます。 ここでは、具体的な連携手順と、連携時に気をつけるべき点を詳しく解説します。
Zapierとは、異なるWebサービスを自動でつなぐ「連携自動化ツール」のことです。コードを書くことなく、設定だけで複数のツールをつなぐことができます。 formrunやTypeformとGoogleスプレッドシートをZapierでつなぐ手順は以下のとおりです。
設定が完了すると、フォームに新しい回答が届くたびに、スプレッドシートに自動で記録されます。formrunの場合はWebhooksを利用して連携を実現するため、設定方法が若干異なりますが、Zapier側でガイドが表示されるため迷うことはありません。 Zapierは多くのサービスに対応しているため、業務全体の自動化にも応用できます。
Make(旧名:Integromat)は、Zapierと並んで人気のある自動化ツールです。より柔軟な設定や複雑な処理が可能なため、業務フロー全体を可視化しながら設計したい場合に適しています。 たとえば、次のような自動化が実現できます。
Makeでは、ビジュアルエディタで「ノード」と呼ばれる各処理をつなげるだけで設定できます。条件分岐やエラー処理なども細かく指定できるため、エンジニアに頼らずに複雑な処理が構築可能です。 複数の工程をまとめて自動化したい場合は、ZapierよりMakeの方が適しているケースも多いです。
便利な外部連携ツールですが、使用する際には次のような注意点があります。
セキュリティ面では、次の対策を講じることが重要です。
便利さの裏にはセキュリティリスクも潜んでいます。自社の運用ルールに合った管理体制を整えて、安全に使いましょう。
システムの専門知識がなくても、業務を自動化できる「ノーコードツール」が注目を集めています。プログラミングをせずにフォームとスプレッドシート、さらには他のサービスをつなげられる点が魅力です。 ここでは、ノーコード自動化ツールでできることや、Airtable・Notionといった人気ツールとの連携、チームでの通知設定について紹介します。
ノーコードとは、プログラムを書かずにアプリや自動処理を作る仕組みです。その中でもZapierやMakeなどの自動化ツールを使えば、次のような処理が誰でも設定できます。
これらはすべて、画面上で「つなぎたいサービス」と「処理内容」を選ぶだけで設定できます。複数の作業を一連の流れとして自動化できるため、日々の業務にかかる時間を大幅に削減できます。 ノーコードツールを使うことで、IT担当者がいない現場でもデジタル化を進めることが可能になります。
スプレッドシートだけでなく、AirtableやNotionといったツールとも連携可能です。これらのツールは、より柔軟で視覚的な情報管理を求める場合に適しています。
たとえば、フォームの回答内容をAirtableに保存すれば、プロジェクト別・担当者別にデータを分類できます。Notionに連携すれば、お問合せ内容を顧客対応ページにそのまま転記でき、社内共有がスムーズになります。 ZapierやMakeなどのノーコードツールを使えば、こうしたツール間の連携も簡単に構築できます。 データ管理の柔軟性を求める場合は、AirtableやNotionの活用を積極的に検討すべきです。
フォームに入力された情報をリアルタイムでチーム全体に共有するには、通知の設定が不可欠です。Slackやメールとの連携によって、誰がどの情報に対応すべきかをすぐに把握できます。 代表的な通知連携は次のとおりです。
これらの通知は、フォームサービスやノーコードツールの設定画面から簡単に追加できます。通知内容も自由にカスタマイズできるため、「名前」「日時」「内容」のような重要な情報だけを抜き出して送ることも可能です。 情報の共有が即時に行える環境は、顧客対応のスピードと正確さを大きく向上させます。
フォームとスプレッドシートを連携させることで、業務の効率化が進みます。ただし、実際に運用してみると「データが反映されない」「入力ミスが不安」「セキュリティは大丈夫か」といった疑問が出てきます。 ここでは、よくある3つの質問とその解決策を紹介します。
フォームとスプレッドシートの連携が途中で止まる場合、次のような原因が考えられます。
特に多いのが、「スプレッドシートの構造を途中で変更したケース」です。フォームから自動で記録されるセルに手動で文字を加えたり、列の順番を変えたりすると、連携がうまくいかなくなります。 トラブルが起きたら、まず連携設定を再確認し、スプレッドシートの構造を見直すことが重要です。
フォームの入力内容に誤りがあった場合でも、スプレッドシートにはそのまま保存されます。つまり、間違った情報も正確に記録されるという点に注意が必要です。 このような事態を防ぐためには、以下のようなフォーム設計が効果的です。
Googleフォームやformrunには、こうした入力制御機能が備わっています。事前に設定しておけば、記入ミスのほとんどを防ぐことができます。 正しいデータを確実に記録するには、フォーム設計の段階で入力ミスを予防する工夫が必要です。
フォームとスプレッドシートを連携する場合、個人情報の取り扱いが発生するため、次のようなセキュリティ対策が求められます。
特にZapierやMakeなどの外部ツールを利用する場合、スプレッドシートやフォームへのアクセス権限を第三者に付与する形になるため、設定内容を定期的に確認する必要があります。 便利さだけに注目せず、情報漏洩を防ぐための設定と運用管理をしっかり行うことが大切です。
スプレッドシートへの自動展開だけでは、お問合せ情報の活用はまだ入り口にすぎません。業務全体の生産性を高めるには、その先の活用方法を考えることが重要です。 ここでは、データ管理をさらに進化させるための3つのステップとして、CRMやMAツールとの連携、データ分析の活用、そしてチームでのテンプレート共有について紹介します。
お問合せ対応の効率化を進めるなら、CRMやMAツールとの連携が効果的です。CRMとは顧客関係管理(Customer Relationship Management)の略で、顧客情報を一元管理するシステムです。MAツールは、マーケティング自動化(Marketing Automation)を支援するツールを指します。 たとえば、次のような使い方ができます。
代表的なCRMには「Salesforce」「HubSpot」、MAツールには「Marketo」「BowNow」などがあります。ZapierやMakeを使えば、スプレッドシートを介して簡単に連携できます。 顧客対応の質を高めたいなら、CRMやMAツールの導入は避けて通れません。
集めたフォームデータは、そのまま保管するだけでなく、分析に活用することでさらなる価値を生み出せます。Googleスプレッドシートには、グラフや関数などの分析機能が標準で搭載されています。 以下のような分析が簡単に行えます。
さらに、Googleデータポータル(現Looker Studio)を活用すれば、スプレッドシートの内容をグラフや表に変換し、レポート形式で共有できます。 分析により、よくある質問の傾向や営業のターゲットを明確にすることができます。
スプレッドシートをチーム全体で活用するには、誰でも使いやすいテンプレートの共有が重要です。テンプレートとは、あらかじめ決まった形式で入力や管理ができる「ひな形」のことです。 効果的なテンプレート共有の方法には次のようなものがあります。
たとえば、社内で「お問合せ管理表」や「対応ステータス一覧」をテンプレート化すれば、新人や別チームのメンバーでも迷わず運用できます。更新ミスや入力漏れも減らせます。 テンプレートの仕組みを整えることで、属人化を防ぎ、チーム全体での情報共有がスムーズになります。
この記事では、お問合せフォームのデータをスプレッドシートに自動で展開する方法について解説しました。 ①フォームの種類ごとの連携方法 ②Googleフォームを使った自動保存手順 ③ZapierやMakeを使った外部サービスとの連携方法 ④ノーコードツールによる業務自動化の可能性 ⑤データ活用を広げる分析・共有のテクニック フォームとスプレッドシートの連携は、ただの入力作業を「価値あるデータ活用」に変える大きな一歩です。自動化と可視化を取り入れることで、チーム全体の生産性も向上します。まずは小さな設定から始め、少しずつ効率化の幅を広げてみましょう。 ファーストクリエイトは愛知県名古屋市を拠点に対面での打ち合わせを重視しているWeb制作会社です。「Webのことは全然わからないので、一からしっかり説明してくれるWeb制作会社を探している」とお悩みの担当者様は、ぜひファーストクリエイトにご相談ください。